鹿児島市南郡元町にある在宅療養支援診療所・訪問診療 内科・神経内科・緩和ケア | 南郡元在宅医療クリニック

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2026年6月、診療報酬改定が行われました。

診療報酬改定というと、「どの加算が増えたのか」「どの点数が減ったのか」といった話題が注目されがちです。しかし私たちは、診療報酬改定を単なる収益構造の変化としてではなく、国が医療機関に何を求めているのかを示すメッセージとして捉えています。

今回の在宅医療分野の改定では、「在宅緩和ケア充実診療所・病院加算」が廃止され、新たに「在宅医療充実体制加算」が創設されました。従来から求められていた24時間対応体制や看取り機能に加え、多職種連携、人材育成、医師教育、地域への貢献などが重視される内容となっています。

これは単なる施設基準の変更ではありません。

国はこれからの在宅医療に対して、「患者様を診る医療機関」から、「地域全体を支える医療機関」への進化を求めているのだと感じています。

日本は世界でも類を見ない速度で高齢化が進んでいます。一方で、医療従事者や介護従事者の不足は深刻化し、病院だけで地域の医療需要を支えることは難しくなっています。住み慣れた地域で最期まで暮らしたいという願いを実現するためには、医療・介護・福祉が密接に連携し、地域全体で支える仕組みが不可欠です。

そのため今回の改定では、在宅医療における連携機能や教育機能がこれまで以上に評価されることとなりました。制度上の評価軸は、「どれだけ診療したか」から、「地域にどのような価値を提供しているか」へと少しずつ変化しているように感じています。

私たち南郡元在宅医療クリニックは、2023年10月の開院以来、「通院が困難な方にも適切な医療を届ける」という理念のもと診療を続けてまいりました。2026年3月には訪問看護ステーション「フリージア」、居宅介護支援事業所「和(なごみ)」を開設し、医療と介護の連携強化に取り組んでおります。

さらに本年8月には訪問リハビリテーション事業の開始を予定しております。在宅療養を継続するうえで、リハビリテーションは単なる機能訓練ではなく、その方らしい生活を支える重要な要素です。医療・看護・介護・リハビリが一体となった支援体制の構築を目指してまいります。

また、2027年4月には常勤医師の増員を予定しております。24時間365日の在宅医療体制をより安定して継続するとともに、若手医師の教育や在宅医療を志す医師の育成にも取り組んでいきたいと考えております。

さらに2027年夏頃を目標に、訪問介護をはじめとした介護事業の開始についても検討を進めております。医療のみならず介護の視点からも地域生活を支えることで、より切れ目のない在宅支援体制の実現を目指します。

在宅医療は一つの医療機関だけで完結するものではありません。地域の医療機関、訪問看護ステーション、介護事業所、薬局、行政、そして地域住民の皆様と協力しながら築き上げていくものです。

今回の診療報酬改定は、私たちにとって単なる制度変更ではなく、地域から求められる役割を改めて見つめ直す機会となりました。当院はこれからも鹿児島の在宅医療の発展に貢献し、患者様やご家族が安心して地域で暮らし続けられる社会の実現に向けて歩みを進めてまいります。

今後ともご支援、ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

医療法人仁智会
南郡元在宅医療クリニック
理事長・院長 金子 浩之